「ハステロイの加工方法」

ハステロイ加工「こだま」がご提供できること

1. 金型レス製作で、精密板金部品製作1個から
   標準化された独自の金型で、初期費用ゼロで小部品製作が可能
2. ｔ0.005～の箔・微細加工技術
3. 約100個のリピート品、約2000個の限定製作対応様々な材料、豊富な在庫と材料入手
   SUS系、リボン鋼、銅系、チタン系、インコネル系
4. 精密切削加工
5. 各種溶接加工
6. 各種表面処理・熱処理加工
7. 材料分析

ハステロイ

ハステロイとは、おもにニッケル基にモリブデンやクロムを多く加えることで、耐食性や耐熱性を高めた合金の商標です。酸洗設備・圧力計のダイヤフラム・化学プラントの装置部品・熱交換器・高炉ベル・熱処理炉・サーフェ-シング用石油化学・航空機のジェットエンジンなど、様々な分野で使用されています。加工方法としては、精密板金加工・精密切削加工・ワイヤーカット・各種溶接加工などが行えます。ここでは、ハステロイにおける加工方法をご紹介します。
まずは、は種類の特徴としては下記の要素となります。

ハステロイB

モリブデン約30％，鉄約5％を含み、非酸化性に優れていて、とくに沸騰塩酸や非酸化性の酸や塩類にも腐蝕されない特性をもち、高温下でも耐食性が損なわれにくいという特徴を持つ合金で、いくつかシリーズがあります。強度に優れ、海水、塩類にも良好な耐食性があり、金型などにも使用されています。

ハステロイC

タングステンを添加したNi-Cr-Mo系統の合金の中で、最も耐食性に優れ、還元性および酸化性（硝酸や塩素など）双方の腐食環境下や、化学薬品等を使用する等の非常に厳しい腐食環境下でも高い耐食性を保持します。中でも局部腐食性については特に優れます。

ハステロイ合金には、いくつかの種類があります。代表的なものをいくつか挙げると、

1. ハステロイ C-22: クロム、モリブデン、ワルツ鉄、タングステンなどの成分を含み、広範囲の腐食に対する耐性があります。

2. ハステロイ C-276: モリブデンを主成分としており、強い腐食や酸化環境に対して非常に高い耐性を持ちます。広く用いられています。

3. ハステロイ B-3: モリブデンとクロムを含み、硫酸、塩素、酢酸などの強い腐食性物質に対する耐性があります。

4. ハステロイ X: 高温高圧環境での使用を想定しており、チタンやアルミニウムなどの強化成分が含まれています。

これらは一部であり、ハステロイ合金には他にも多くの種類が存在します。用途や環境に応じて適切な種類が選択されます。

ハステロイの精密板金加工

※一般的に板材として流通されているのはハステロイCになります。



ハステロイにおける精密板金加工は、レーザー加工・ワイヤーカット加工・エッチング加工・プレス加工（抜き・曲げ）等、
高精度に加工することが可能です。

製作事例

ハステロイC-22　ｔ0.1	ハステロイC-276　ｔ0.1　接点バネ	ハステロイ　C-22　ｔ0.2　接点バネ
ハステロイ　C-22　ｔ0.2　接点バネ	ハステロイC-276　ｔ0.3　接点バネ	ハステロイC-276　ｔ1.2　接点バネ
ハステロイ　C-22　ｔ0.2　ベースシム	ハステロイ　C-22　ｔ0.3　ベースシム	ハステロイ　C-22　ｔ0.1　ベースシム

※精密板金加工の詳細は、こちらから

ハステロイの精密切削加工

ハステロイは難削材として切削における加工性が悪い材質ですが、切削加工が困難な理由としては、高温強度が高い、加工硬化が生じやすい、熱伝導率が悪いことなどが上げられます。また、使用する工具の選択も難しく切削加工にも注意が必要ですが、適切な切削条件を得れれば高品質に仕上げることが可能です。

ハステロイ C276の 精密切削加工品

ハステロイ C276の 精密切削加工品

ハステロイ C276の 精密切削加工品

ハステロイ C276の 精密切削加工品

精密切削加工の詳細は、こちらから

ハステロイのワイヤーカット加工

ワイヤーカットにおけるハステロイの加工は、スタート穴をあける細穴放電加工に難易性が生じますが、ワイヤーカット加工の段階に入ると、スムーズに加工が行えます。

ハステロイ C276の ワイヤーカット加工 ・精密切削加工

ハステロイ C276の ワイヤーカット加工 ・精密切削加工

ハステロイ C276の ワイヤーカット加工

ハステロイ C276の ワイヤーカット加工

ワイヤーカット加工詳細は、こちらから

ハステロイの溶接加工

ハステロイは、ニッケルにモリブデンやクロムなどを添加した合金です。モリブデンやクロムなどの添加量により、耐食性や耐熱性に優れた特性を発揮するため、様々な化学装置に使用されています。ハステロイの溶接性は、ステンレス等に近く主にアーク溶接、抵抗溶接が行われていますが、その他溶接方法も含めて、ご紹介します。

ハステロイC-276のティグ溶接	ハステロイC-276のティグ溶接	ハステロイC-276のティグ溶接（パイプ）
ハステロイC-276のアーク溶接	ハステロイC-276のレーザー溶接	ハステロイC-276のティグ溶接

ハステロイの溶接方法

1. 抵抗溶接：スポット溶接・プロジェクション溶接・シーム溶接
2. アーク溶接：ティグ溶接・プラズマ溶接
3. レーザー溶接：YAGレーザー溶接・ファイバーレーザー溶接
4. 電子ビーム溶接
5. 拡散接合：熱圧着

※ハステロイの溶接加工詳細は、こちらから